キャラクターの把握について②
投稿日:2016年6月14日 | 最終更新日:2016年6月14日
前回の続きです。
ゲームシナリオを書く際に、いかにキャラをつかんでいくのか、というお話。
・「キャラクターはひとりでは立たない」……他のキャラとの関係性を把握する。
キャラクター資料の中には、そのキャラクター単体の情報が並んでいるものが、よく見られます。
どんなビジュアルで、いつ生まれて、何が好きで、何が得意で、どんな性格で、部活は何をしているのか……などなど。
たしかに、この資料を読み込んでキャラクターイメージすることは大事ですが、それだけではゲームシナリオを上手に書くには、ちょっと不十分かもしれません。
人間は一人では、生きていけません。誰かの支えがあり、また誰かを支えながら生きています。
それは描くキャラクターも同様で、他の人間との関わりあいの中で生きているのです。
この「キャラクターの他者との関係性」は、わりとキャラクターを把握するときに見落としがちなポイントのように思います。
たとえば女性向けゲームの場合、攻略キャラクターの男性キャラと、主人公キャラ(プレイヤー)との関係は、いまどうなっているのか。近いのか、遠いのか。またその関係性ゆえに、どんな態度を取っているのか。
また同様に、別のキャラに対しては、どんな関係性で、どんな口の聞き方をするのか。
そういったことを押さえていくと、うまくキャラクターをつかめるようになると思います。
・これはオリジナルキャラを作るときにも使える
今回は、ゲームシナリオを依頼されたケースを例にお話しましたが、これらの注意点は小説を書くときなど、「オリジナルキャラクターを設定するとき」にも同じことが言えると思います。
キャラの出自から性格や能力などの設定を組んでいき、さらに「これからこのキャラは、どうなりたいと思っているか」を考えて、所属しているコミュニティーにいる他者への態度もそれらをもとに決めていく。そうすると、生き生きとした人間らしいキャラクターになりやすいと思います。
小説を書く際など、一度、試してみてはいかがでしょうか。