シナリオや小説、またそれらのプロットを書きだす前に、ライターたちに気をつけるように指導していることが、いくつかあります。
・クライアントが狙っているユーザーは誰なのか?
・そのユーザーに、どう楽しんでもらいたいと、クライアントは考えているのか?
ゲームシナリオならばゲームのユーザー、小説ならば、そのレーベルについている読者(ファン層)が、いったい誰であるのか?
男性が多いのか、女性が多いのか。どんな生活習慣で、どんな作品が好きだった人たちなのか?
また、そのお客さんに喜んでもらうために、何を大事にしているとクライアントは考えているのか?
たとえば同じソーシャルゲームでも、男性ユーザーをメインにするのか女性ユーザーをメインに考えるかで、キャラの配置のバランスや演出など、さまざまなポイントが変わってきますよね。
ミカガミでも制作に入る前に「どんなユーザーに、どう楽しんでもらうのか」を意識して、ゲームごとの「シナリオの制作指針」を担当ライターに検討してもらうようにしています。
・(フォーマットなどの)仕様については?
シナリオを書くフォーマットは、どんなものなのか?
キャラや設定から求められているのか? すでにキャラは決まっていて、プロットからオーダーされているのか? プロットはすでにあってシナリオから、求められているのか?
また小説ならば何ページ以内なのか? どんな文字数と行数でプリントアウトしたものを求められているのか?
シナリオならばクライアントに、小説ならば編集部に、何をどう提出するのか。
それらを確認して、しっかりと対応するのが大事です。
当たり前のことではありますが、じつは結構ミスが多い部分でもあるので、しっかり確認するようにライターには指導しています。
これは聞いた話ではありますが、小説の選考でも賞にもよりますが、この「仕様が違う」といった理由で落とされるケースが少なからずあるようです。
みなさんも書きだす前の確認を、お忘れなく。